ぼんやり夜咄

日々のぼんやり

窓から日が昇るのを見ていた

夜明けを迎える前に、私は何になれるんだろうか

 

春が過ぎ、夏を迎え、また春が来た

 

そんなただ過ぎるだけの日々である

 

日々は私の手の中にあったはずだが、いつの間にか、私が日々の手の中にいるようになった

 

明日、明後日……来週

来週が今日になり、明日はいつ迎えたかも覚えていない

 

すぐ後と今の瞬間の境目は知ることができないが、

その境界線を跨いで来たことは夜明けが教えてくれる

 

建物の隙間から日が昇るのが見えた